■あらすじ
通り雨に降られ、雨宿りのために寄った古い屋敷は偶然にも多軌の家であった。
雨宿りの礼にと蔵の掃除を手伝うことになった貴志は、そこで逆さに貼られた奇妙な絵を見つけ不意に剥がしてしまう。
蔵の掃除も一通り終わった頃、貴志は多軌の祖父・慎一郎が魔除けのために飾っていた着物が一枚なくなっているのに気付くが、皆に余計な心配は掛けたくないとその事は黙っていた。
しかしその着物は悪しき妖怪が形を成したもので、貴志の姿を見るなり襲いかかってくる。

必死の抵抗でなんとか撃退するも、物陰からまた別の妖怪が姿を見せる。
その妖怪は慎一郎のことをよく見知っていて、貴志の剥がした絵はあの着物の妖怪を封印していたもので四散した自分の体を集めるためこの屋敷を徘徊していると忠告する。

このままでは多軌たちに危害が及ぶと考えた貴志は、先回りして体の部位を回収しようとするが……