■あらすじ
孝一の前から逃げるように去った緒花の心は沈み、東京の冷たい雨が容赦なく降り注ぐ。
そんな中、目の前に現れた徹と民子の姿を見た緒花はただひたすらに泣きじゃくっていた。
翌朝、諦めることを知らない緒花は今度は母・皐月を喜翆荘まで誘拐することを提案。
呆れる民子をよそに、徹は「
孝一も連れて行く」という条件付きで緒花の提案に賛同する。
昨日の件もあり孝一に会い辛い緒花は、彼を連れて行けない(行かない)理由を模索しながらもバイト先まで来てしまう。
そこで孝一のバイト仲間で彼に好意を寄せている
五十嵐波子と対峙することに。
波子は孝一に告白を断られた理由が緒花にあること、緒花の中途半端な態度が彼の心を縛り付けていることに苛立っていた。
「
気持ちがないんだったら解放してあげてください」その言葉はとても重くのしかかる。
その後、当てもなくさ迷う緒花の携帯に孝一からの着信が。
喜翆荘が最大のピンチを迎えていたあの日、孝一が湯ノ鷺に来ていたことを聞いた緒花は、無意識とはいえ彼の気持ちを振り回していてことに気付き涙する。
とてもじゃないが孝一に喜翆荘に来てくれとは言えず、緒花は静かに別れを告げた。
■さよならの向こう側目的と手段が入れ替わり、とうとう母ちゃんを誘拐しようと言い出す緒花。
もし誘拐という形で喜翆荘に連れて行っていたら、確実に母ちゃん失職しますがそこは考えなかったのか……
孝一についても緒花は自分の中だけで決着をつけてしまいます。
彼は緒花に「来るな」と言われたからその通りにしただけで、ちゃんと説明してお願いすれば来てくれたかもしれません。
(仮に来てくれたとしても、誘拐の片棒を担がされるのでたまったもんじゃないですけど……)
これで孝一との関係にハッキリと決着がつくのかなと期待していましたが、結果的にモヤッとした感じになってしまいましたね。そこは残念。
でも今回の経験はまたひとつ彼女を大人にしてくれました。
いつものことではありますが、生け贄になった人々には同情します。
さてさて、この波乱はまだ続きそうです。
次回予告ではスイの声?が随分と弱々しく聞こえたがもしやお別れフラグなのか?
『第12話:じゃあな。』を読み解くキーワード
ぼんぼる気取り 悪役決定 四十万の血