■あらすじ
燐は子供の頃より「悪魔のようだ」と言われ続け、自分が他人とは異質であることを自覚しながらもそれを否定し続けていた。
だが、獅郎から告げられた「悪魔サタンの息子」という真実により全ては崩壊する。
燐の覚醒により、悪魔アスタロトの眷族が燐を虚無界へ連れ戻そうと迫ってくる。
獅郎は悪魔を撃退するため修道院に結界を張り、燐の悪魔の力を封印した『降魔剣・倶利加羅(クリカラ)』を彼に手渡す。
ただし「何があっても鞘から抜くな」という言葉を付け加えて。
修道院の皆の力もあり、アスタロトを撃退することに成功するが、燐はまだ自分に課せられた運命に納得できずにいた。
そして獅郎に対して「父親面するな」と自分の怒りをぶち撒ける。
残酷な言葉……獅郎は激昂する燐を諌めながらも悲しみの表情を浮かべていた。
紛れもない「父親」としての表情…思わず燐が背を向けたその時、獅郎の様子に異変が……
■否定を否定される現実燐が何をやってもうまくいかない原因として、悪魔としての力によるものが大きいかと思います。
本人にそのつもりがなくとも、結果的に人を傷つけてしまう……そんな人生を歩んでくれば卑屈にもなるものです。
それを救ってくれたのが父親である獅郎をはじめ、弟の雪男や修道院の仲間たちだったのでしょう。
家族の思い出シーンは卑怯だよ……(涙)

『第2話:虚無界の門(ゲヘナゲート)』を読み解くキーワード
ただ一人の父さん 残された選択肢 棘の道